2015市場動向概要/市場動向概要1998-2017「ヘルスフードレポート healthfoodreport」Ⓡ山の下出版Ⓒ
月号 2015/01/05
コード 2082
タイトル Health Food Report ヘルスフード レポート 健康志向食品 市場動向 2015年
2015年市場動向 取扱事業者数全国1割増の約2万、市場規模は前年並約9千億円で推移
素材、ブランドへの選択と集中の動き
2015年流通ルート
インターネット含む上位通販企業、素材が好調 新聞等紙媒体は高齢者層支持
店販ダイエット製品ブーム再来の可能性
2015年素材生理機能 メーカー責任による食品機能表示 欧米ヘルスクレーム基にした素材、
データ選択提案へ 特保機能表示参考
2015年原料動向 既存認知度高い野菜、果物、魚介類、畜産物等由来・含有の新成分提案 食
品・飲料定番市場の中に組み込む方向
2015年加工動向 滋養、アルコール対応医薬品ドリンクと清涼飲料水エナジードリンクが混在
健食コンクドリンク、スムージー注目
2015年製品動向 ジェネリック医薬品処方段階で医療用医薬品約10兆円の3割に 関連成分含
有健康食品は利用者へ情報発信
月号 2015/01/06
コード 2083
タイトル 2015年市場動向 取扱事業者数全国1割増の約2万、市場規模は前年並約9千億円で推移
素材、ブランドへの選択と集中の動き
2015年の個人・法人含む取扱事業者数は東日本約9千と横ばい、西日本約1万1千と2割増合
計1割増の約2万、市場規模は上位企業が伸びを示し、下位企業が伸びずという動きが全体の傾
向となり、前年並約9千億円で推移しているとみられる
東日本事業者数の伸びは東京都(約3割増)に集中しており、全国に向けた販売拠点を設ける
動きとなっている。東海地区は引き続き上位受託製造メーカーが受注を取りまとめるかたちで堅
調に推移している。
西日本でも大阪府(約4割増)、福岡県(約3割増)に集中するとともに全体約2割増と地域利用者
に支えられる様子がうかがえる。地域発の健康自然食品素材を作り上げて情報発信する動きが
活発となっている。
通販では大手メーカーが売れ筋を集め売上二ケタ増となっているが、中堅、下位では軒並み減
となっている。ただ、ダイエット関連では専門メーカーで数年ぶりに出だし100万個クラス製品が
いくつかみられ二けた増の動きを示し始めた。活路となるか注目されている。
各メーカーの動きに合わせたように、利用者も素材、ブランドの選択と集中の動きに反応を示し
ているようだ。従来利用者は、100種類程度の素材製品から選択していたが、現在は、大きなくく
り、区分けで10種類程度の中から選択している。
青汁、ビタミン、ミネラル、エナジー、ダイエット(脂肪分解、スムージー等)、スポーツ、美容、ア
ンチエイジング(老化予防)、免疫・抗酸化…など。選択のポイントは価格、容量など毎日の利用し
やすさ、「定番」支持、「ダイエット」期待の状況となっている。
月号 2015/01/07
コード 2084
タイトル 2015年流通ルート
インターネット含む上位通販企業、素材が好調 新聞等紙媒体は高齢者層支持
店販ダイエット製品ブーム再来の可能性
ひとつの素材中心に取扱う通販専門メーカーが複数あらわれ、継続利用者を広げてきた状況
から、大手飲料・薬系メーカーが健康食品ブランドをつくりだし、ライフスタイルを提案、支持を得て
いくという状況に変わりつつある。
上位情報に集中するという広告、インターネットの特徴があらわれているともいえる。100万人5
00万個クラスのブランドを集め上位企業売上が二ケタ増となっている。従来の通販専門メーカー
は守りの状況で、復活を狙い様々な取組みを続けているところ。
静観のままでは売上げ2割減と縮小し続けるという例がみられているため必死である。高齢者
層を対象とした製品は新聞等紙媒体を戦略的にマーケティングし、地方紙、タウン紙・誌、情報誌
等で普及を図っている。
3年程前からの「発酵」「生」「酵母」「乳酸菌」関連製品の支持が、「青汁」「フルーツ」「スムージ
ー」などのキーワードで広がり、店販ダイエット製品が100万個クラスで複数動き始めている。しば
らくみられなかったダイエットブーム再来の可能性も出てきた。
最終的に摂取する時に牛乳、ジュース、補水飲料などそれぞれ自分で工夫しオリジナルのか
たちにするという傾向も指摘されている。価格帯よりライフスタイルに関心が移り始めたともいえ
そうである。
ドラッグストアの棚が既に新しいダイエット提案に切り替わり、現在一般スーパーなどのコーナ
ーづくりが行われ始めた。コンビニにインターネット自由化otc医薬品とともに一定価格帯のサプリ
メント品揃えも復活し始めておりその動きが注目される。
月号 2015/01/08
コード 2085
タイトル 2015年素材生理機能 メーカー責任による食品機能表示 欧米ヘルスクレーム基にした素材、
データ選択提案へ 特保機能表示参考
今春からの新しい食品機能表示に対応する動きが見られ始めている。ビタミンなど「栄養機能
食品」成分以外で、特定成分の生理機能を確認する一定データがあることを示すことが求められ
ており、ホームページ等で公開する内容の検討が行われている。
具体的には、これまでに公に認められている欧米ヘルスクレームのデータ内容を踏まえ、これ
と同じあるいは同等のデータをとる、整える、集める、選択する作業となっているようだ。不足分
の追加、新しく確認することなどメーカーにより様々である。
どの程度までのデータが求められるのか、新しい食品機能表示の評価、運用面が固まっていな
いため、当面は既存の機能データ整理、各種特許含む独自性を担保する作業、そしてメーカーと
しての戦略を確認すること、などのようだ。
機能表示自体は現行の特定保健用食品機能表示が参考とされているため、流通している約10
0素材・200社・1000アイテムの特保製品の内容確認が進められている。特に新しい表示が認め
られるというわけではないため、関心は独自性確保にあるようだ。
医薬品関連部署があるメーカーでは、すでに医薬品として臨床データがあり効能効果が認めら
れている特定成分を、食品原料として、食品として流通できるよう製造する可能性を探っている(
食品として認められている抽出方法等)。
大手メーカー、専門メーカーがこのような動きを速める中、健食販売サイドからは、これらの認め
られていく機能性特定成分を利用して製品化していこうとする動きもある。全て自社で進めるコス
トも含め検討されている。
月号 2015/01/09
コード 2086
タイトル 2015年原料動向 既存認知度高い野菜、果物、魚介類、畜産物等由来・含有の新成分提案 食
品・飲料定番市場の中に組み込む方向
健康食品素材市場でも一般食品と同じく、日常利用される定番品が選択、支持されている。数
年前には約100種類近くの素材から選ばれていたのが、10種類程度の素材区分に絞られるよう
になってきた。素材やメーカー、ブランドの認知度が選択のポイントとなっている。
この状況を受け、既存認知度高い野菜や果物、魚介類、畜産物等由来・含有の新成分の提案
が行われている。全く新しいものではなく、微量で有用なホルモン様機能を発揮する成分など(イ
ソフラボン、ステロール他)が提案されている。
由来原料も機能成分も認知度の高いもの、組合せが支持されているともいえる。全く新しいも
のではなく、既存の素材からの「新しい発見」のような内容となっている。「古くて新しい」もキーワ
ード。その意味では従来の自然食品素材にも関心が集まっている。
店販ルートでの置き場所では、健康コーナーが設けられる場合もあるが、むしろ、食品・飲料定
番市場の中に、食材名や加工食品名に区分けされたコーナーで大手メーカーブランド品と並べら
れる例が増えてきた。利用者の選択の目が変わりつつある。
価格は、従来の低価格帯指向だけでなく、一定価格、高価格帯も支持されるようになってきた。
他の消費傾向でも現われており、社会全体の流れであるともいえる。また、微量で機能を発揮す
るものは価格は問われていない。
これら状況を受け、既存素材の内容、コンセプト、提案方法等の見直しが進められている。医薬
品原料を食品原料として使用できるよう、製造方法から検討し実際に提案され始めている。食品
原料の医薬品機能開発とは逆の動きで、象徴的である。
月号 2015/01/10
コード 2087
タイトル 2015年加工動向 滋養、アルコール対応医薬品ドリンクと清涼飲料水エナジードリンクが混在
健食コンクドリンク、スムージー注目
一般市場でも関心度の高く年間5億本以上の製品もあるエナジードリンクが各販売ルートでメイ
ンに並べられている。従来の滋養、アルコール対応医薬品ドリンクが新しく清涼飲料水エナジー
ドリンクとして登場する例も出始めた。健食市場ではこれを追う動きをみせている。
ドリンクでは製造コストがかかるため大量本数発注が原則であったが、ここにきて、一定価格帯
(1000円以上)にした1万本程度からの製品が提案され始めた。受託加工で注文が大幅に伸びて
いるという。医薬品分野からの参入も増えている。
これまでに可能性は指摘されていた、東南アジア地域でのドリンク需要が開発され急速に支持
が拡大している模様で、ドリンク向けに加工された半原料(水溶化可能品)が輸出され始めた。国
内外両方に対応していかなければならなくなってきた。
健食コンクドリンクでは、従来の500~720ml瓶から、小容量100mlタイプ品開発が増えている。
中高年利用者のニーズが認められ、実際に100万本規模を販売し始めたブランドも出てきた。さら
に小容量にニーズが動くのかはわからないが注目したい。
ダイエット分野でも、数年ぶりに、20~30代層が口コミで自然発生的に購入する動きが出てき
ている。ドラッグストア、コンビニ等で復活するコーナーどりが増えている。スムージーがチルド分
野に吸収されるのか注目される。
受発注の原動力となる開発資金が発生している。一時のブームに終わらせることの無いよう、
数年計画の対応が検討されている。各社の柱となるようなブランドの立ち上げ、復活の動きともい
えそうは状況といえそうだ。
月号 2015/01/11
コード 2089
タイトル 2015年製品動向 ジェネリック医薬品処方段階では医療用医薬品約10兆円の3割に 関連成分含有
健康食品は利用者へ情報発信
医薬品市場内部からの変革、インターネット等による外部からの変革により医薬品、健康食品
の位置づけが模索されている。いずれも利用者サイドのニーズを受けた動きで、ある意味で自由
化の流れともいえる。取扱素材、加工技術、販売製品の見直しが必要となっている。
精神科領域に於ける1000億円を超える大型の新薬開発の話題とともに、同時にジェネリック医薬
品分野対応が課題となっている。処方段階では医療用医薬品約10兆円の3割にまで増えている
という。同様の機能、素材の健食への関心も高い。
インターネット通販のotc医薬品事実上解禁から正式認可の動きは、静かに、利用者の便宜を
図りながら浸透し始めている。様々な問題が指摘されていたが、通販ルートだけでなく店販ルー
トでの併用展開含め拡大しつつあるのが現状だ。
管理者配置など一定の枠を示した上でのスタートではあるが、今後さらに運用検討が行われて
いくものとみられる。関連成分含有健康食品は利用者へ情報発信を行っている。適正内容の確
認は必要となるが、価格も含め製品の流通の見直しが行われている。
逆説的ではあるが、毎日継続摂取し機能発揮を期待する健康食品より、一時的にotc医薬品を
内服し様子を見るという選択も行われていくということになる。医薬品も医師とともに利用者が評
価選択していく状況となる。
ひとつの視点として、食材、加工食品の健康への役割も認めたところからスタートすることが必
要となる。将来的に、医薬品にも食品と同じように味や香りなど楽しみが求められる時代がやって
くるかは判らないが、想定することは必要となる。
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